電動モビリティが少しずつ日本でも広がりを見せています。

今月(2022年8月)新宿駅に近いホテルサンルートプラザ新宿のエントランスアプローチにあるLUUPのポートを2日間に渡って確認したところ、お昼前の時間だと7~8台程度停められてたりしますが、夕刻あたりになると全部貸し出されていて1台も無い時間帯があったりします。このことからも間違いなくいま人気のモビリティとして確立されつつあります。

電動キックボードは「特定小型原動機付自転車」に分類されます。最高速度は20km/h以下の性能のものまでが対象です。ヘルメットなしでも公道を走れますが、不要ではなく任意であるということにも注意しておきましょう。原付の免許は不要ですが、年齢制限として原付と同じ16歳になってからとなります。

その他価格なども気になる部分ではありますが、ふっくら体型の人にとっては「体重制限に引っかかってしまうのでは?」という心配もあることでしょう。

また、電動キックボードを使いたい気持ちはあれど、目的地までそれなりに距離があり、「途中で充電が切れてしまわないか不安」という人も多いかもしれません。、

この記事では、そんな「電動キックボードの体重制限や1回の充電での走行距離」について解説していきたいと思います。

体重制限

電動キックボードには、体重制限が設定されています。

しかし、これはすべての種類の電動キックボードが同じ重さに設定されているわけではありません。

また、電動キックボードでいう「体重制限」は、人間の体重だけでなく、荷物を含めた重さである「耐荷重」となります。

「設定されている重さより体重が軽いから大丈夫」と思っていても、リュックを背負っていたり、買い物分が追加され重くなってしまうことで耐荷重制限(体重制限)をオーバーしてしまう可能性もあるのです。

そういった部分もしっかりと意識しなければ、「実は体重制限値を超えてしまっていて安全に運転ができない状態」となってしまう可能性も十分にあり得るわけです。

電動キックボードを購入する際には、自分の体重はもちろん、普段リュックなどで持ち歩く荷物の重さや、途中で購入する可能性がある物の重さを考慮して余裕を持った耐荷重の商品を選びましょう。

制限オーバーした状態で乗るとどうなる?

正直なところ、電動キックボードの耐荷重制限を少しくらいオーバーしていたとしても警察に呼び止められることはまずないでしょう。

それよりも、「免許の有無」「ナンバープレートが付いているか」「自賠責保険に加入しているか」「方向指示器や前照灯などが付いているか」といった部分をチェックされる可能性の方が圧倒的に高いはずです。

「なんだ、じゃああまり気にせずに乗っても大丈夫!」と思ってしまうかもしれませんが、実際には警察の取り締まり以上に気を付けなけらばならない問題があります。

それは「安全性」です。

実際に電動キックボードに乗ってみると分かるのですが、安定性はあるものの、危険を感じる部分も存在します。

・足を乗せるボードが縦形状で左右に足を乗せてバランスを取りにくい

・ハンドルの位置が高いので必然的に重心が高くなりバランスがとりにくい

・後方を目視する場合にバランスを崩しやすい

・路面の凹凸に大きく揺さぶられる

もしも体重が重くなると、車体は安定するものの、逆に一度バランスを崩したときは立て直すことが難しくなります。

また、緩やかなカーブであっても「遠心力」が掛かりますので、体重が重い場合にはその遠心力も強くなり、バランスを崩す可能性が上がってしまうのです。

多くの電動キックボードは、およそ90kg~120kg程度の体重制限(耐荷重制限)となりますが、種類によってはそれ以下に設定されている可能性もあるので注意が必要だと言えるでしょう。

充電1回あたりの走行距離

体重制限の他に意外と気を付けなければならないのが「1回の充電での走行距離」です。

1日数kmしか乗らずに、毎日しっかりと充電しているという人であれば問題ありませんが、頻繁に使う機会があったり、長い距離を乗る機会がある場合には注意した方が良いでしょう。

この最高走行距離は、電動キックボードの種類によってかなり差があるので、購入する際に必ずチェックすべきです。

価格帯が安く公道走行不可の電動キックボードの場合は、10km~15km程度であるケースが多かったりします。

それに対して公道走行可能で価格帯が高めな電動キックボードの場合には、20km~40km程度のものが多くなります。

通勤通学など自身が使用する場面を想定し、十分に走行できる距離設定の電動キックボードを選びましょう。

小型の充電器などをバッグなどに入れておき、充電ができるスポットを日頃から把握しておくことも忘れずに行いましょう。

また、距離自体は十分に範囲内であったとしても、坂道が多い道であったりする場合には、想っている以上に早く充電が切れてしまう可能性があるので注意が必要です。

まとめ

今回は、「電動キックボードの体重制限や1回の充電での走行距離」について解説してきました。

電動キックボードには、それぞれ体重制限(耐荷重制限)が設定されているので、必ずその重さ以内であることを確認した上で走行するようにしましょう。

1回の充電で走行できる距離には製品により大きな違いがあるので、途中で充電切れにならないように注意しましょう。

ここまで、2022年3月時の規制緩和及び道交法改正等の内容も含めていますが、過渡期なこともあり法整備が追い付いてない面やその適用もバラバラとしている感があります。公道を走行する際は最新の情報を仕入れたうえで走行することが望ましいため、不明な点は地域の警察署交通課に問い合わせることをおすすめいたします。ちなみに、電話するとヘルメットはかぶってくださいという言い方をされますが・・・